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2012年5月23日 (水)

結婚生活が上手くいく7つの法則

研究の仕事で、何十年も夫婦関係について研究しているGottman博士の本を読む機会があったので、ここにそこで読んだ興味深い研究結果について書いてみます。

“I can predict whether a couple will divorce after watching and listening to them for just five minutes.”

私は、5分間夫婦(カップル)の会話を観察させてもらえれば、そのカップルが将来離婚するかどうか予測することができます。」

これはGottman博士の言葉です。

この博士はシアトルにラブ研究所(Love Lab、すごい名前ですが)というのを持っていて、そこで夫婦関係に関する色々な研究を行っている有名な研究者です。科学的検証や、統計学的検証を取り入れているのが特徴です。



ゴットマン博士の法則に基づくと、5分間の会話でそのカップルが将来離婚するかどうかを当てる確率は、なんと94%。
これは統計学的に言えばかなりすごい数値です。



離婚する夫婦の会話に見られる特徴的なやり取りに関しては、次の機会に書くとして、今回は、結婚生活の上手くいく夫婦に見られる特徴的なやり取りの法則に関して書いていきます。



ゴットマン博士の書いた、結婚生活が上手くいく7つの法則(The Seven Principles for Making Marriage Work)という、一般の人にも読みやすいように書かれた本も出ています。


ここからは、ゴットマン博士の研究からざっくりと抜粋して書きます。

"What does make marriage work?"

「結婚生活を上手くいかせるものは何か?」

Even happily married couples can have screaming matches-loud arguments don’t necessarily harm a marriage.

「良好な関係の夫婦でも怒鳴りあいの喧嘩をすることはあります、(けれど彼らの)その喧嘩は結婚生活に必ずしもダメージを与えないのです。」

 

まず何よりの前提として、どんなに上手くいっている夫婦でも、言い争い(argue)や衝突をすることは必ずある、ということです。全く「何も問題のない」夫婦というのは存在しません。意見や価値観の衝突はあって当然なので、「衝突をしてはいけない」と思いこむことが何よりも危険です。

そこで大切なのは、どうその衝突と向き合うか、ということになります。


衝突した時、ちょっと険悪な雰囲気になった時、その場から立ち去り時間を置くタイプ、そのまま思う存分言い争うタイプ、冷静に話し合うタイプ、と色々なタイプの人があると思いますが、そのどのタイプが良いと言うことはなく、むしろそのタイプが夫婦間で一致していること、が大切なのです。衝突の避け方の不一致は、結婚生活の破綻する要因になります。


Howtolove

 



良好な結婚生活のための7つの原則

 

原則1.Enhance your love maps(愛の地図の機能を高める)

ここでいう愛の地図とは、相手に関する知識のことです。良好な結婚生活を続けている人は、相手が何を好きで嫌いか知ろうとすること、覚えておくこと、ができています。(*愛の地図を作るための質問表がありますが、これは次の機会に書きます。)それを知ることで相手に対してできる少しの気配りや思いやりが、良い関係を保つ手助けをします。

 

原則2.Nurture your fondness and admiration(相手に対する好意と尊敬の気持ちを育てる)

良好な結婚生活を続けている人は、お互いに感謝の気持ちを忘れず、それをチャンスのある毎に口に出して伝えることをしています。
意見の衝突や喧嘩のとき、相手の欠陥ばかりに注目すると、相手に対して軽蔑の気持ち、相手がたいして価値のない人間であるような気持ち、そしてついには相手に嫌気がさしてしまいます。
しかし、意見の衝突、違和感や喧嘩は、相手が誰であっても必ず経験することで、それは相手の欠陥のせいでも相手の問題のせいでもない場合が殆どなのです
(むしろ相手と自分の違いによっておこるもので、自分自身と結婚しない限りこれは避けては通れません)
良好な結婚関係を続けている人は、相手の意見に賛成できなくても、相手のことを好意と尊敬の気持ちで見ようとすることをお互いに心がけています。

 

原則3.Turn toward each other instead of away. (逃げるのではなくお互いに向き合う)

これは問題のある時ばかりではなく、日常の小さなことを共有するということです。小さな会話や行動を相手と共有する。例えば、洗濯物を一緒に畳む、テレビを一緒に見る、今日の出来事を話す、などです。相手にたいする興味と、相手が自分にとって大切な存在であるということを示していれば、ロマンスは長続きするのです。

 

原則4.Let your partner influence you.(相手に影響を与えさせる。)

これは多くの場合、男性にとって試練となりやすい問題です。
たいてい多くの男性が、自分の行動や考えに対して妻からの影響(妻の支配/権力)を受けることを嫌がります。けれど、意識して奥さんに自分の行動や考えに影響を与えさせる(自分からも影響を与えつつ)ことが結婚生活の良好にいく秘訣です。

例えば、何かを決める時に一緒に決める、など、パワー(力関係)を平等に保つようにすることで、長続きする夫婦は関係を良好に保っています。

もし、奥さんが「私の言う事全然聞いてないでしょ!」と言うと、夫の反応は次のいずれかであることが多いです。
1.無視する
2.防御的になる(
”Yes, I am!”「聞いてるって!」)
3.批判的になる(
“You never make any sense.”「お前の言う事はいつも意味分からんし。」)
4.馬鹿にする(「
”Why waste my time?”「聞くだけ時間の無駄だからだよ」)

これらの反応は、この言い争いを更にエスカレートするだけで何の解決にもなりません。(そしてこうした言い争いは、たいてい些細なことがキッカケになっていることが多いので[トイレのシートを下ろしておいて]など、こんなことで関係悪化への坂道を転がり落ちるのは残念です)

ここは、折れて勝つ、というのが言い争いを終わらせる一番の近道で、しかもその後の関係にもダメージを与えずにすみます。

(Gottman博士のお勧めは)もし上にあげた4つの行動パターンのいずれかを自分が取った場合、やんわりとさりげなく指摘してくれるように奥さんに頼んでおくこと、だそうです。そして指摘されたら、相手に影響を与えさせる、というこの原則を思い出してみてください。

 

原則5.Solve your solvable problems(解決可能な問題は解決する)

結婚生活における衝突・葛藤の解決のための5つのステップは、基本的に良いマナーを持つ、ということです。

ステップ1.Soften you startup.(言い争いを)柔らかくふんわり始める。

ステップ2. Learn to make and receive repair attempts. 修復のきっかけを(自分が)作ること、(相手から)受け取ること、を学ぶ。

ステップ3.Soothe yourself and each other. 自分自身とお互いを落ち着かせる

ステップ4.Compromise.  妥協する。

ステップ5.Be tolerant of each other’s faults.  お互いの失敗(や間違い)を許容する。

 

原則6.Overcome Gridlock(行き詰まりを打破する)

行き詰まりは、解決のできない永遠に続く問題に夫婦が絶望してしまうときに起こります。けれど、永遠に続く問題でも、問題と共に生きることは可能です。(例えば腰痛やアレルギーと共に生きる人がいるように。)

目指すゴールは、会話を持つことです。お互いに相手の夢や希望を見つけて、それについて話し合うことで、行き詰まりを打破することが可能になります。

 

原則7.Create shared meaning (共通する価値(意義)を創る)

精神的、内的な人生の意味を共有することが大切です。良好な結婚生活を続けている人は、人生における相手と自分自身の役割、ゴールを理解し、相手と自分とで作る家族の意味、役割、ゴールを共有しています。それは、些細な習慣を共に創ることでも(例えば、子どもが誕生するたびにシャンパンで乾杯するとか、日曜には外食するとか)、その第一歩になります。

7つの法則は以上です。

ゴットマン博士の別の研究によると、良好な結婚生活が免疫システムを高める、ということも分かっています。逆に、良好ではない結婚生活は、免疫システムに相当なダメージを与えることも分かっており、そのせいで、感染症に罹りやすくなったり、癌になってしまう場合もあるのだそうです…。

 

“People who stay married live four years longer than people who don’t.”

「結婚(生活を)続けている人は、そうでない人より4年長生きする。」

これもゴットマン博士の研究です。

 

結婚生活は色々な意味で奥が深いですね…

 

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コメント

 勉強になりました。私の至らなさ、妻への尊敬の念の足りなさ、など勉強になりました。訳本を調べ、読みたいと思いました。遅すぎますが。ありがとうございます。

追記:貴方のブログで、写真を楽しんでいます。ノルウェーの景色、話に聞いたりしていたことでした。ノルウェーには知人も居ましたので。私も妻と一緒に行きたかったのですが、まだ現地訪問はできていません。おまけに、体力的に難しくなってきました。一生できそうもありません。残念です。なお、アメリカの古い写真の記事も大変に勉強になりました。現地の話は英語の勉強もさせていただいています。今後ともよろしくお願いいたします。

tsuguo-koderaさま、再びコメントありがとうございます!丁度今、家族関係に関する研究の手伝いをしているため、読んだ論文や本で面白かったものをブログに載せています。私も読むたび反省することばかりです…。

私の場合は20代の頃からアウトローな道を進んでいるせいで、金銭的な理由で海外旅行はあまり行ったことがないのです…(海外へ行くのは「住む」ときか誰かを訪ねるときばかりで、アフリカ数カ国とイギリスと現在住んでいるアメリカのみです)。それで世界の絶景の写真集を見ては想像旅行?するのが趣味になっています…。tsuguo-koderaさまは海外旅行はモニュメントバレー以外にも行かれてそうですが、どこかお勧めはありますか?

こちらこそ今後ともよろしくお願いします。

 景色なら何と言ってもブライスキャニオン、歴史なら近郊のモルモン教徒の町でした。食事ならアメリカはビーフ、NYのギャラガーでした。ショウはラスベガス。メジャーリーグ観戦はロス。球場が綺麗で仕事帰りに見たくなりました。モンローの世界を覗い知るなら77ストリートでしょうか。
 欧州は味ならイタリアのイベリアの田舎料理でしょうか。名も無いフランスやベルギーやドイツの村のワイン畑など、お昼ごはんとワインの味が今でも忘れられません。
 人の温かさを知ったのは昔のアメリカでした。ボストン近郊の田舎町や、西部のフレスノは忘れられません。語りだしたらきりがありません。昭和30年代の東京の人のような印象がありました。日本が変わったようにアメリカの田舎町も変わったのでしょうね。世界中なのかも。残念です。
 貴方の記事を若い先生に読ませたいです。今後ともよろしくお願いいたします。

tsuguo-koderaさま、返信のコメントありがとうございます!色々なところへ行かれているのですね!羨ましい限りです。
昭和30年代の日本をアメリカの田舎町に見る、と言うのは少し分かる気がします。特に東海岸の田舎町は先進国とは思えない独特の埃っぽさ?がありますよね。建物も古くて、町中の人が知り合いで、気さくで長閑な雰囲気です。(昔「ノーバディーズフール」という映画を観ましたが、あの世界観そのものですね)
イタリアのイベリアの田舎料理…響きだけでも美味しそうです!ベルギーやドイツがとても素敵だ、というのは噂に聞いていますが、名もない田舎の村を訪れる旅、というのも良さそうですね!

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